『ぴかぴかPina』手芸気分で作れる光るイヤホンアクセサリー~イヤホンジャックから広がるiPhoneの可能性

インタビュー 2012.10.31

ぴかぴかPina from Ag Ltd. on Vimeo.


まずはこの動画を見て欲しい。

スマートフォン、iPhoneのイヤホンジャックに指すイヤホンアクセサリーが巷で人気らしいが、そんなイヤホンアクセサリーの中でも、このPinaはアプリと連携して目が光る超ハイテクなイヤホンアクセサリーだ。しかもゆるふわな手作り感たっぷり。それもそのはず、Pinaは完成品で販売されているのではなく、自分で作るキットとして販売されているのだ。しかもフェルト部分はレーザーカッターで裁断されているのだという。
グルメレポーター風にいうなら「これはハイテクと手作りのコラボレーションやぁ!」
面白アイディアを最新のデジタルファブリケーション・ツールを使って商品化する感じ、これは「メイカー」のニオイがプンプンするぞー。ということで、この面白い商品を開発・販売しているAg(エージーリミテッド)の代表・飯野健一さんに話を聞きにいくことにしたゼ!!


飯野さんこんにちは!Pinaかわいいっすね。
ありがとうございます。
飯野さんのエージーリミテッドって何してる会社なんですか?
「スマートフォンをもっと楽しく」をテーマに、アプリの開発からアプリ連動のアクセサリーやデバイスの開発まで行なっています。2007年にiPhoneが発表されたときに、指という人間が元々持っていたものを使ってタッチして操作するというインターフェースに衝撃を受けました。そこに大きな可能性を感じてAgを立ちあげました。はじめはアプリの開発だけをしていたのですが、だんだんアプリの中だけに閉じているのはつまらないなと感じ、iPhoneとフィジカルなインターフェースを組み合わせることを始めました。僕はもともとゲーム好きで、特にファミコンのコントローラーが大好きだったんです。
IINO
飯野健一さん

ファミコンのコントローラーですか?
あのシンプルなボタンの配置と、それを操作しながら画面を見てプレイしているときのシンクロ感がすごいなーと思って。好きすぎて任天堂に入っちゃったんです。任天堂にいるときからゲーム以上にインターフェースに興味がありました。

(この後、インタビュアーと飯野さんで、スーパーカセットビジョンやカセットテープでのデータのロード、5インチフロッピーディスク、MSXなどの話題で盛り上がるが、本題から逸れるため割愛する)

Pinaはどういうきっかけで開発されたんですか?
イヤホンアクセサリーが流行ってるじゃないですか。かわいいなーと思ったんですが、僕らはiPhoneアプリ作ってるし、せっかくイヤホンジャックを使うんなら何か面白いことできないかというのが最初に考えたことです。イヤホンジャックは本来音声を出力する場所なので、音声でデータやりとりをできる仕組みをつくり、アプリと連動して目が光るようにしました。
キャラクターは何種類くらいいるんですか?
今は3種類です。はりねずみ、ねこ、うさぎがいます。自分で組み立てるキットになってますので、工作や手芸的な楽しみもありますよ。
あ、でもiPhone5はイヤホンジャックが下についてますよね。いまのPinaではキャラクターが逆さまになっちゃうんじゃないですか!?
そうなんですよー。でもすでにiPhone5用には新しいPinaのアイディアもあり試作中です。まだここではお見せできませんが、期待していてください。
それは楽しみです!ほかにはどんなものを作ってるんですか?
iPadに反応するインタラクティブカード(動画参照)というものも作っています。本来、音を出すイヤホンジャックで目を光らせたり、本来、指で操作するiPadを紙のカードに反応させたり、ちょっとひねくれたことするのが好きなんです。
このインタラクティブカードって、手品みたいですね!
そうなんですよ。子供向けの教材なんかに応用可能だと考えています。楽しみながら勉強するエデュテインメントにぴったりなんです。
ちなみにエージーリミテッドさんは、電子工作機器の充実したco-lab渋谷アトリエさんに事務所を置いていますが、そのことで製品を作るメリットってありましたか?
はい、もちろんです。アプリだけを作っているときは普通の事務所を借りていたんですが、実際にものをつくるときには、使える機器がたくさんあるのは本当に助かります。試作品はもちろん、Pinaは製品化の際に実際にフェルトをここのレーザーカッターで切ってます。フェルトを好きな形に切るのって手では結構難しいんですよ。試作する、検証する、変更を加えるというサイクルが、工作機器が身近にあるととても早くなります。それはかなりのメリットですね。
新しいPinaやインタラクティブカードの展開など、これからが楽しみです!今日はありがとうございました。
ファミコンのコントローラーを使ったときの感動、ああいうワクワク感をみんなに共有してもらえるものを作っていきます。

Ag(エージーリミテッド)
TEXT BY KOHEI YAMAMOTO

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