阿野幸一先生(著者)×キソニースペシャル対談 阿野幸一先生(著者)×キソニースペシャル対談

阿野幸一先生×キソニー 白熱対談! 第3回【全5回】
英文法を身につけるヒントは、スマホにあり?

阿野幸一先生×キソニー 白熱対談!
第3回【全5回】
英文法を身につけるヒントは、スマホにあり?

使える英語を身につけたいキソニーと、阿野先生の白熱対談、第3回。第2回で阿野先生は、「英文法を学んでも英語を話せるようになれないと言う人には、“あること”が決定的に欠けていたのだと思います」とお話しました。第3回のテーマは、その “あること”についてです。

キソニー
先生、さっそくですが、前回お話してくださった「英語を話せない人に欠けている“あること”」って何ですかニ?
阿野先生
答えはシンプルです。キソニーさんはスマートフォンを持っている?
キソニー
と、突然どうしたんですか二!? スマホ、持っています二!
阿野先生
そのスマートフォンを、どうやって使えるようになりましたか?
キソニー
えっ? え~と…まずは電源を入れて、電話番号はこうやって登録するのかなとか、写真はこうやって撮るんだなとか、最初のうちはいろいろ操作しながら使い方を覚えた気がします。
阿野先生
そうですか。最初に説明書をまる暗記したりはしなかったんですね?
キソニー
そんなのムチャです二~! 実際に使いながら覚えるほうが早いし、そうやって覚えた操作って忘れにくいし。まる暗記するのって、効率も悪そうです。
阿野先生
キソニーさん、それが答えですよ。
キソニー
ニッ!? どういうこと?
阿野先生
説明書をまる暗記したのではなく、実際に操作しながらスマートフォンの使い方を身につけた、と言いましたよね。英文法も同じです。実際に使いながら身につけるのがいちばん効率的で、忘れにくいです。スマートフォンを買ったばかりのときは理解しにくかった説明書も、使いながら読んでみるとすんなり理解できますよ。
キソニー
なるほどー!なんだかすごく納得しましたニ。「道具を使いこなせるようになる近道や、理解を深めていく近道は、まずは実際に使ってみること」なんですニ! ぼくたちの英文法学習に足りなかった“あること”って、この発想だったんです二!
阿野先生
そのとおりです。使いながら、実感しながら身につけていけば、ただ暗記するのとはちがって忘れにくいですし、そうやって習得した英文法は、一生ものの英語力の土台になります。
キソニー
英文法の学習を省略しちゃったら、ちゃんとした英語の基本は身につかないってことですね。
阿野 幸一(あの・こういち)

文教大学国際学部国際理解学科教授。NHKラジオ「基礎英語3」(2008~ 2012年度)、「基礎英語2」(2013年度~)講師。早稲田大学大学院教育学研究科英語教育専攻修了。専門は英語教育(主に中学校・高等学校での指導方法)、応用言語学。埼玉県立高等学校・中学校、茨城大学を経て、現職。大学では英語教員養成を中心に担当。著書に、文部科学省検定教科書『All Aboard! Communication English Ⅰ・Ⅱ』(共著・東京書籍)、『NHK 基礎英語 阿野幸一のグラマーポイント』(NHK出版)、『NHK CD BOOK 基礎英語3 千夏の青春ストーリーで学ぶ 伝わる英会話70表現』(共著・NHK出版)などがある。