- 「僕らはみんな作り手<メイカーズ>だ。人間は生まれながらのメイカーズで(お絵かきや積み木やレゴや手作りおもちゃに夢中になる子供を見るといい)、もの作りへの愛情は、多くの人々の趣味や情熱の中に生きている。それは、工房やガレージやおたくの部屋の中だけのことではない。料理が大好きな人は、キッチン「メイカー」で、オーブンがその工房だ(家庭料理はなによりのごちそうじゃないか?)。植物が好きな人は、ガーデン「メイカー」だ。編み物、裁縫、スクラップブック作り、ビーズ編み、クロスステッチ──どれも、もの作り<メイキング>だ。」(p20-21)
- 「創作活動を通して、数百万の人々が自分のアイデアと夢と情熱を表現している。しかも、ほとんどの場合は自宅にいながらにして可能だし、それは都合のいいことだ。だが、ウェブ時代のもっとも根本的な変化のひとつは、オンラインでの共有がデフォルトとして定着したことだ。なにかを作るときには、ビデオ撮影する。撮影したら、投稿する。投稿したら、友達に宣伝する。オンラインで共有されたプロジェクトは、他者のひらめきとなり、コラボレーションのきっかけとなる。一人ひとりの作り手<メイカーズ>が世界中でつながったとき、ムーブメントが生まれる。それまでひとりで作業していた数百万のDIY実践者が、突然みんなで協力し合うようになるのだ。」(P21)
- 「メイカームーブメントとは正確にはなにを指しているのだろう?それには、伝統工芸からハイテク電子機器まで、さまざまなもの作りの活動が含まれるが、大半は昔から存在しているものだ。しかし、少なくとも本書でいう「メイカーズ」には、これまでとは違う点がある。まず、メイカーズはデジタルツールを利用して画面上でデザインし、デスクトップの工作機械でもの作りを行う。次に、ウェブ世代のメイカーズは当たり前に自分の作品をオンラインでシェアする。もの作りのプロセスにウェブ文化とのコラボレーションを持ち込むことで、メイカーズは、これまでのDIYには見られなかったほどの大きな規模で、一緒になってなにかを作り上げている。」(P31)
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「ここで書いたものはすべて、僕が個人的に使ったことがあり、お勧めできるものだ。」