キャンプファイヤー石田さんに聞く! 「クラウドファンディングと付き合う法」【後編】
キャンプファイヤー石田さんに聞く! 「クラウドファンディングと付き合う法」【後編】
後編ではいよいよ、日本のメイカーたちがキャンプファイヤーを使うコツ、そして、今後キャンプファイヤーがめざすビジョンについて石田さんに迫る。メイカーたちにとって、見逃せないインタビューの後編を一挙掲載だゼ!!
石田光平(イシダコウヘイ)
東京都出身。農力村を立ち上げ後、2011年家入一真とともにインターネット大好き企業の株式会社ハイパーインターネッツを設立。代表取締役に就任。クラウドファンディング・プラットフォーム “CAMPFIRE(キャンプファイヤー)”を立案・運営。
・WEBサイト:http://camp-fire.jp/
・Twitter:@kohex
・Facebook:http://www.facebook.com/koheiishida
【キャンプファイヤーとは!?】
CAMPFIRE(キャンプファイヤー)とはアーティスト・映画監督・ミュージシャン・作家・スポーツ選手・プロダクトデザイナー・ジャーナリストといったクリエイターのためのクラウドファンディング・プラットフォーム。日本のクラウドファンディングとしては先駆的な存在であり、その動向は要チェックだ!! キャンプファイヤーのサイトはこちらから。
・WEBサイト:http://camp-fire.jp/
・Twitter:@kohex
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【キャンプファイヤーとは!?】
CAMPFIRE(キャンプファイヤー)とはアーティスト・映画監督・ミュージシャン・作家・スポーツ選手・プロダクトデザイナー・ジャーナリストといったクリエイターのためのクラウドファンディング・プラットフォーム。日本のクラウドファンディングとしては先駆的な存在であり、その動向は要チェックだ!! キャンプファイヤーのサイトはこちらから。
キャンプファイヤー代表取締役・石田光平氏
- キャンプファイヤーを使うコツって、ありますか。
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基本的にはどなたにでも、キャンプファイヤーというプラットフォームを使っていただきたいです。そういう意味では、あまり利用方法を限定したくはありません。
ただ、プロダクトを作ることだけが強みの人のプロジェクトには限界があるな、と感じています。今後のメイカーやクリエイターは、マーケティングやコストの見積もり、プロモーションなどが出来る人たちと、チームを組む必要があると思います。日本には、もの作りや技術の伝統があります。ただ、それをきちんとパッケージ化し、プロモーションするということを、スモールチームでやることが重要です。アメリカの場合、個人個人が上手にプレゼンテーションを出来ますが、日本の多くのものづくりに関わる個人や企業の場合、そういった商品をどう見せていくか、という部分に課題があるのだと思います。
今の時代って、情報が多いし、プロダクトも世の中に溢れてますよね。良いものを作っても流行らないし、すぐに埋もれてしまう。それこそ3Dプリンタが出来て誰でも、ものを作れるようになったら、そうした傾向は加速するでしょう。アイデアは均等に誰でも持っていると思いますから。
だから、自分たちでプロダクトを積極的にプロモーションしていかないと流行らないと思います。それはtwitterやfacebookで普段から、地道に色んな方々とコミュニケーションを重ねていくことだったりするんだと思いますけど。 - 地道な努力が必要になってくるんですね。
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そうですね。さらに加えて言えば、もの作りを支える新しい動きが、さまざまな場所で同時多発的に起きているので、それを見逃さないことが大切だと思います。
いまは、コワーキングスペースをはじめ、個人の働くコミュニティがあります。しかも、そうした場に3Dプリンタなどのデバイスがあれば手軽にものを作ることも出来る。また、クラウドファンディングで簡単に資金調達も出来ます。もし、こういった動きを把握していなければ、会社を辞めても、いざ明日からどうしよう、と途方に暮れてしまいます。
しかし、コワーキングスペースやクラウドファンディングを知っていれば、なにか具体的なアクションを起こしたり、アイデアを実際にかたちにするということができるじゃないですか。
色んなムーブメントがいたるところで起きています。さまざまな動きをうまく掴んで、相乗効果を生み出していく。こうした時代を読む力が、ますます重要になってきている気がします。 - これからCAMPFIREを、どのような場にしていくつもりですか。
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現在はクリエイターやメイカーに対する応援という雰囲気が根強いです。こうしたポジティブな部分も非常に重要ですが、よりシビアな目線を入れて、彼らを支援していきたいと考えています。
キックスターターの成功率は40%しかありません。プロジェクトをパトロンがシビアにみていく土壌があるんです。
一方、キャンプファイヤーの場合、月により異なりますが、60%以上の高い案件成功率を出しています。いまは、成功体験を積み上げるときだと感じているので、一定の目標は達成しています。ただ、そうした場所を作ることができたら、パトロンの皆さんにもプロジェクトを厳しい目でみてもらい、さらに良いものを作っていく、というように、キャンプファイヤーの世界観をバージョンアップさせたいという思いがあります。 - 日本のメイカーたちに向けてメッセージを。
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『MAKERS』を読んだ方が良いんじゃないですか、ってことですかね(笑)。さきほども言ったように、クラウドファンディングというのも、それ単体で進んでいることではありません。コワーキングであったり、デジタルファブリケーションだったり、さまざまな時代の流れと歩調を合わせながら、発展しているカルチャーです。どれか一つを切り出しても、本質は見出せません。まずは知ることが大事なのではないでしょうか。
本書に出てくるキックスターターであれば、キャンプファイヤーに置き換えられるでしょうし、うまく読み替えていけば、いまの日本の新しいものづくりの流れを読み解けるのではないかと思います。
まずは『MAKERS』を読み、時代を読み解くヒントを探っていただければと思います。 - 石田さん、ありがとうございました!キャンプファイヤーさんにベースで支えていただいているおかげで、メイカームーブメントも成り立っているのだと思います。僕も、まず今の時代の動きを知り、一緒にメイカームーブメントを起こす仲間を探します。あとは気合いですね。よし! 明日から、猛烈に頑張ります!!
― 完 ―
TEXT BY KEI AMANO